2度の大量絶滅を生き延びたワニの祖先
ワニといえば、湖や川でじっと動かずに待ち構え、大きな口と鋭い牙で獲物を仕留める姿が印象的です。
彼らの姿は、まるで恐竜時代から時を止めているかのようにも見えます。
ワニの祖先を含む「ワニ形上目(学名:Crocodylomorpha)」が誕生したのは、今から約2億3000万年前の三畳紀のことです。
これは恐竜が出現したのとほぼ同じ時期とされています。

そしてその後、地球上の生物たちは「2度の大量絶滅」に晒されました。
1つは約2億140万年前の三畳紀末の大量絶滅で、もう1つは約6600万年前の白亜紀末の大量絶滅です。
この2度目の大量絶滅の際には、地球上の約75%もの生物が姿を消し、恐竜たちも全滅に追い込まれました。
その中で、ワニの祖先たちはいずれの大量絶滅も生き延びることができたのです。
一体なぜなのか?
ワニは動きもそれほど俊敏ではありませんし、鳥のように空を飛んで遠くに逃げることもできません。
では、ワニは他の動物とは違って何が特別だったのでしょう?