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10年で「なりたい職業」はどう変化した? / Credit:Canva
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10年間で「なりたい職業」はどう変わった?”進路を考える”と学習意欲も高まると判明!【東大×ベネッセ】

2025.05.30 20:00:06 Friday

学生の頃、あなたはどんな大人になりたかったですか?

将来のことをぼんやりと、でもワクワクしながら考えていた、その瞬間が私たちの学び方にも影響していたかもしれません。

その事実は、今まさに将来に向かって歩き始めている若者たちの間で生じていることでした。

東京大学社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所は、2015年から全国の親子約2万人を対象に、10年間にわたる大規模縦断調査を実施。

最近の子供たちの「人気の職業」は、ユーチューバーなど、いくらか時代を反映するものとなってました。

そしてこの調査は、「将来なりたい職業」の変化と、それに伴う学習意欲の関係性を浮き彫りにしました。

果たして、子どもたちの夢と勉強の好き嫌いにはどんなつながりがあるのでしょうか?

詳細は、2025年5月29日付の『News Release(PDF)』で発表されました。

「進路を深く考える経験」は学習意欲を高め、学習行動を促進(PDF) https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400264920.pdf [データ集]第8回 子どものなりたい職業について考えるデータ https://benesse.jp/berd/special/datachild/datashu08.html

【小学生の夢、高校生の現実】”定番の教員”と”ユーチューバーの栄枯盛衰”

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なりたい職業【2015年データ】(学校段階別) / Credit:東京大学,ベネッセコーポレーション

調査開始当初から小学生男子の圧倒的な人気を誇っていたのは「プロスポーツ選手」。

この“王者”の座は10年経っても揺らいでいません。

ところが、そんな鉄板の職業の影で新しくランクインしてきたのが「YouTuber/VTuber」です。

2015年にはほとんど見向きもされていなかったこの職業が、2024年にはなんと第4位にまで上昇。

まさにデジタルネイティブ世代の象徴と言えるでしょう。

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なりたい職業【2024年データ】(学校段階☓男女別) / Credit:東京大学,ベネッセコーポレーション

一方、小学生女子の人気職業は「店員(花屋・パン屋など)」や「パティシエ」などが根強いようです。

中学生になると、男子では「プロスポーツ選手」の次に「教員」が同率2位に。

女子では「看護師」や「保育士・幼稚園教諭」など、医療教育系の職業が上位に食い込んできます。

さらに高校生になると、男女ともに「教員」が単独トップに。

「公務員」「エンジニア」「建築家」など、安定と専門性を兼ね備えた職業が一気に順位を上げてきます。

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なりたい職業【2024年データ】(学校段階別) / Credit:東京大学,ベネッセコーポレーション

2024年の図表を見ると明らかですが、年齢が上がるにつれて、子どもたちのは徐々に「現実モード」へとシフトしていくようです。

ユーチューバーは小学生でピークを迎え、中学生で減少し、高校生ではほぼ姿を消す──そんな流れが如実に見て取れます。

こうした変化は、子どもたちが社会に触れる中で、自分の夢をアップデートし続けていることを物語っています。

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