食物繊維の効果は”遺伝子”しだい?
その結果、研究チームは驚きの事実を明らかにします。
Gタンパク質共役受容体(GPCR)にまれな病的変異を持つわずか1%未満の人々では、短鎖脂肪酸(SCFA)をどれだけ生産してもその信号が届かず、高血圧や心不全、脳卒中のリスクが最大20%増加していたことが確認されました。

そして、食物繊維を適正量摂取していたグループでも、GPCRに異常がある人は心血管疾患の発症率が高いままでした。
これはつまり、「食物繊維を食べても、SCFAを受け取るセンサーが壊れていたら意味がなくなってしまう」ということです。
逆に、GPCRに異常のない99%以上の人では、食物繊維を十分に摂ることで、SCFAの作用によって心血管疾患のリスクを下げることができていると言えます。
私たちが食物繊維を摂ることには、単に便通を改善するだけでなく、心血管疾患を防ぐ上でも大きなメリットがあったのです。
研究チームは今後、SCFAサプリメントが血圧に及ぼす影響を調査中であり、SCFAを経口投与できる市販薬の開発を目指しています。
もちろん、99%以上の人にとっては、今すぐにでも取り組める心血管疾患予防策がひとつあります。
十分に食物繊維を摂る、ということです。
今はどんな食い物にも食物繊維入っててそれのせいで下痢する私としては非常に困ってます。
入ってないものも用意してほしいものです。