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Credit: 京都大学 – 新鉱物・アマテラス石の発見 ―日本の国石「ヒスイ」から見つかった新種の鉱物―(2025)
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新種の鉱物「アマテラス」を発見! 日本の国石「ヒスイ」から見つかる (2/2)

2025.08.08 12:00:24 Friday

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結晶の「二つの顔」を特定、アマテラス石の正体

では、結晶構造のどこが特別なのでしょうか。

アマテラス石は、ひとつの「単位胞(たんいほう)」の中に、性質の異なる2種類の構造要素を同時に持っていました。

単位胞とは、結晶をつくる最小の“ひと組のブロック”のことです。

たとえるなら、同じ家(単位胞)の中に間取りの違う二つの部屋が同居しているような状態です。

このような「二面性」を持つ構造は理論的には予測されていましたが、自然界の鉱物で実際に観察されたのは今回が初めてでした。

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アマテラス石の結晶構造の概要(水素は省略)/ Credit: 京都大学 – 新鉱物・アマテラス石の発見 ―日本の国石「ヒスイ」から見つかった新種の鉱物―(2025)

命名にも、この二面性が深く関わっています。

新鉱物は、日本神話に登場し、日本を象徴する存在である天照大神 にちなんで「アマテラス石」と名付けられました。

天照大神が持つ「荒魂(あらみたま)」「和魂(にぎみたま)」という二つの側面は、結晶構造の二面性と響き合います。

文化と科学が同じ名前で結びつく——そんな物語性も、この鉱物を特別なものにしています。

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