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※ 画像はイメージです / Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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伝説級に珍しい「白いキーウィ」の姿が撮影される、ニュージーランド

2025.08.27 12:00:46 Wednesday

ニュージーランドの森で、雪のように白い羽毛を持つキーウィが真昼間に姿を現し、巣へと駆け戻る様子が撮影されました。

通常は夜行性で人前に姿を見せること自体が珍しいキーウィですが、さらに真っ白な羽毛を持つ個体となれば、その希少性は「伝説級」と言っても過言ではありません。

映像に映っていたのは「マプナ(Mapuna)」と呼ばれるオスのキーウィ。

茶色い羽を持つノースアイランド・ブラウンキーウィの一種ですが、遺伝的な変異により白く輝く姿をしています。

Rare White Kiwi Seen Scampering Back To Its Burrow In Broad Daylight In New Zealand https://www.iflscience.com/rare-white-kiwi-seen-scampering-back-to-its-burrow-in-broad-daylight-in-new-zealand-80562

白い羽毛を持つキーウィの正体

ニュージーランド北島に生息するノースアイランド・ブラウンキーウィ(学名:Apteryx mantelli)は、現存する5種のキーウィの中では最も個体数が多いとされます。

それでも個体数は約3万5000羽程度に限られており、国際自然保護連合(IUCN)から「絶滅危惧種(Vulnerable)」に指定されています。

通常、この種の羽毛は赤みがかった茶色で、森の中に紛れる保護色として役立っています。

しかし、今回撮影された「マプナ」は、全身が雪のように白く輝いていました。

こちらのURLから実際の映像がご覧いただけます。

https://www.youtube.com/shorts/Ai-7jc0n558

この白さはアルビノではなくリューシズムと呼ばれる遺伝的な変異によるものです。

リューシズムでは、メラニン色素が部分的に欠けるため、皮膚や羽毛が白っぽくなります。

アルビノと異なり、目の色は通常と変わらないため、視覚面での不利は少ないと考えられています(アルビノは目の色素も生成できないため、目が赤色っぽくなる)。

実は、マプナには「マヌクラ」という名前の姉のキーウィがおり、彼女もまた同じく白い羽毛を持っていました。

マヌクラは2011年に世界で初めて飼育下で誕生した白いキーウィとして注目を集め、ニュージーランドで国民的な人気者となりました。

しかし残念ながら2020年に亡くなりましたが、その存在は今も多くの人々に記憶されています。

マプナが再び白い羽毛を持つ個体として成長したことは、マヌクラの“伝説”を受け継いだかのように映り、今回の映像が特別視される理由のひとつでもあります。

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