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history archeology

グラディエーターと戦闘した「ヒグマの頭蓋骨」を発見、約1700年前 (2/2)

2025.09.05 12:00:23 Friday

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頭骨が語る残酷な見世物の痕跡

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Credit: canva

分析の結果、このヒグマは6歳のオスで、バルカン半島の在来個体だったことが判明しました。

遠方から運ばれたのではなく、地元で捕獲された野生のクマだったのです。

頭蓋骨の前頭部には大きな損傷が見つかり、その一部が治癒しつつあった痕跡と同時に、感染症の兆候も確認されました。

研究チームは、この外傷が槍を持った狩猟専門の剣闘士「ヴェナトル」との戦闘で受けた可能性が高いと指摘しています。

さらに、犬歯には不自然な摩耗があり、顎の骨には感染の痕跡もありました。

これは長期間にわたり檻の鉄格子を噛み続けた行動によるものと考えられます。

つまり、このクマは数週間ではなく、数年にわたって捕らえられていたとみられるのです。

放射性炭素年代測定の結果、このクマの死は西暦240〜350年頃にあたります。

当時、ヴィミナキウムの円形闘技場では定期的に剣闘試合が開催されており、このクマも繰り返し見世物に登場させられていたと推測されます。

今回の頭骨は、これまで文献でしか確認できなかった「ローマの剣闘場におけるクマの利用」を示す世界初の直接的な骨学的証拠です。

古代ローマの栄光の陰に隠された「動物たちの犠牲」が、1700年の時を経て明らかになったのです。

ローマ帝国の円形闘技場は、今では観光名所としてその壮大な姿が人々を惹きつけます。

しかし、その舞台裏では人間だけでなく多くの野生動物が血を流し、観客の歓声のために命を落としていました。

セルビアで発見されたヒグマの頭蓋骨は、華やかな古代ローマの娯楽がいかに残酷な一面を持っていたかを物語っています。

骨に刻まれた傷と摩耗は、遠い過去の「もう一つの歴史」を、静かに私たちへ伝えているのです。

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グラディエーターと戦闘した「ヒグマの頭蓋骨」を発見、約1700年前 (2/2)のコメント

ゲスト

ということは当時そこには熊殺しの〇〇なんて呼ばれた剣闘士がいたかもしれないということですね。

ねねね大王

申し訳ないね。本当にニンゲンは賢いようでバカだよ。バカる

ゲスト

剣闘士と同じ身分だし闘って負けたならしょうがない

Nuxis

訳あって生き物の命を奪う時には苦しませずに殺さなければならない。それが(現時点では)地球の管理を任されている我ら人族の崇高な義務です。人間同士の死闘や動物との死闘を娯楽として楽しんだ古代ローマ人には深い嫌悪を感じます。ヤマザキマリさんには悪いけど、世界史の3大残念のトップはハンニバルがローマを滅せなかったことですね。後の2つは知らんけど(笑)。Nuxisなどはガリアの野でローマ軍に敗れたり、マサダの砦で自決した遠い過去世でもあるんじゃないかと思っているくらい、子供の頃から古代ローマが嫌いでした。さて、今でも生き物の虐待者、虐殺者が世界中にいます。賛同者全員で「今生のうちに同じ目に遭え」と呪いを掛けてやりましょう。この呪いなら神様も許すとおもいます!

Alniter

訳あって生き物の命を奪う時には苦しませずに殺さなければならない。それが(現時点では)地球の管理を任されている我ら人族の崇高な義務です。人間同士の死闘や動物との死闘を娯楽として楽しんだ古代ローマ人には深い嫌悪を感じます。ヤマザキマリさんには悪いけど、世界史の3大残念のトップはハンニバルがローマを滅せなかったことですね。後の2つは知らんけど(笑)。Alniterはガリアの野でローマ軍に敗れたり、マサダの砦で自決した遠い過去世でもあるんじゃないかと思っているくらい、子供の頃から古代ローマが嫌いでした。さて、今でも生き物の虐待者、虐殺者が世界中にいます。賛同者全員で「今生のうちに同じ目に遭え」と呪いを掛けてやりましょう。この呪いなら神様も許すとおもいます!

nuxis

ありゃりゃ投稿がダブっちゃいましたね。投稿ボタン押しても受け付けて貰えなかったので、オモチャのピストルに多少過激な投稿をしたのがいけなかったかなと思い、別名で再投稿した次第です(笑)

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