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Credit: canva
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クマとの「遭遇リスク」を予測するAIモデルを開発 (2/2)

2025.10.01 17:00:11 Wednesday

前ページクマ出没急増の背景と、AIによる予測への挑戦

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AIが明かした「クマ出没」のカギと社会へのインパクト

チームは、Extra Treesと呼ばれる機械学習モデルを用い、クマ出没の「あり/なし」を予測。

その精度は、正答率63.7%、適合率63.5%、再現率63.6%と、これまでの単純なルールや従来手法を大きく上回る結果となりました。

さらにAIが予測に用いる「重要な要因」も解析。

すると、過去の出没状況だけでなく、「人口構造物や水田・竹林といった土地利用」「高齢者人口の分布」「標高」など、人間社会や地形がクマの行動に密接に影響していることが明らかになりました。

高齢化が進む地域や、耕作放棄地が増えたエリアほどクマが出没しやすい――そんな傾向が、データの中から浮かび上がったのです。

また、AIは「未知の場所」でも安定して予測できることが示され、今後、リアルタイムの天気情報や最新の出没情報と組み合わせることで、さらに精度が高まると期待されています。

このモデルの活用によって、住民や自治体はリスクの高い地域を事前に把握し、的確な警戒情報や対応策を取ることが可能となります。

「出没が増えそうな時期や場所」をAIが先回りして教えてくれる――これまで不安だったクマとの“出会い頭”のリスクが、見える化される時代が近づいています。

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