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Credit: canva
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心臓発作と脳卒中の99%が「4つの危険因子」を原因としていた

2025.10.09 12:00:19 Thursday

「突然、心臓が痛くなる」「ある日、急に手足が動かなくなる」

そんな心臓発作や脳卒中は、誰にとっても他人事ではありません。

実は最近、アメリカと韓国在住の900万人以上を対象にした韓国・延世大学校(Yonsei University)らの大規模調査から、こうした重大な発作が起こる前には、ほぼ必ず4つの危険サインのいずれかが潜んでいることが明らかになりました。

その確率は、なんと99%。

つまり、ほとんどの人の心臓発作や脳卒中は、この「4つの危険因子」が先に現れていたのです。

では、その4つとは一体何なのでしょうか。

研究の詳細は2025年9月29日付で科学雑誌『Journal of the American College of Cardiology』に掲載されています。

Huge Study Links 99% of Heart Attacks And Strokes With Four Risk Factors https://www.sciencealert.com/huge-study-links-99-of-heart-attacks-and-strokes-with-four-risk-factors
Very High Prevalence of Nonoptimally Controlled Traditional Risk Factors at the Onset of Cardiovascular Disease https://www.jacc.org/doi/10.1016/j.jacc.2025.07.014

心臓と脳の健康を脅かす「4つの危険因子」とは?

研究で特に注目された4つの危険因子とは、「高血圧」「高コレステロール」「高血糖」、そして「喫煙(過去も含む)」です。

たとえば血圧が高い状態(高血圧)は、血管に常に強い圧力がかかるため、心臓の血管が傷つきやすくなり、発作や脳卒中の引き金となります。

実際、今回の調査では、心臓発作や脳卒中などを起こした人の93%以上が、その前に高血圧の状態だったことがわかりました。

また、「高コレステロール」や「高血糖」も見逃せません。

コレステロールや血糖値が高いと、血管の壁が傷つきやすくなったり、血液がドロドロになって詰まりやすくなったりします。

これが続くと、知らず知らずのうちに心臓や脳の血管がダメージを受けて、ある日突然“発作”として現れるのです。

さらに、タバコを吸っていた人(現在も過去も)は、そうでない人に比べて血管の病気を起こしやすい傾向が知られています。

今回の研究でも、心臓や脳の病気を起こした人の多くが、過去または現在、喫煙習慣を持っていました。

つまり、これら4つの危険因子のいずれか、もしくは複数が重なることで、私たちの心臓や脳は知らないうちに「危険ゾーン」に近づいていくのです。

次ページなぜ「リスクゼロ発作」はほとんど存在しないのか?

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