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マヌルネコの子ども / Credit:Wikipedia Commons
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野生「マヌルネコ」が標高5000m近くのヒマラヤで発見される (2/2)

2025.11.18 06:30:31 Tuesday

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標高4992mの雪山でマヌルネコが発見される

2024年の調査後、WWFインディアの調査チームは設置したカメラトラップを回収し、膨大な画像データを解析していました。

その中に、「特徴的な丸い顔、厚い毛皮、短い足を持つマヌルネコ」が、標高4992メートルの雪の中に立つ姿がはっきりと記録されていました。

今回の報告は、これまで目撃談や予測にとどまっていたアルナーチャル・プラデーシュ州での分布に、初めて写真という確かな裏付けを与えました。

ヒマラヤ東部での生息域が、地図上ではっきりと示された形になります。

しかも、標高約5000メートルという極限の環境に適応し、複数の野生ネコ科動物と共存しているという事実は、世界的にも大きな注目を集めました。

マヌルネコはIUCNレッドリストでは「低危険種(Least Concern)」と分類されていますが、野生下での研究例は少なく、その生態や分布の全容は長らく謎に包まれていました。

今回の発見は、この地域での保全計画や今後の調査の基盤となる貴重な情報です。

野生ネコ科の多様性が高地の生態系の健康を示すバロメーターとなり、将来の環境変化へのモニタリングや国際的な保護活動にも大きな影響を与えるでしょう。

WWF-Indiaの公式Facebookでも、今回の成果について「アルナーチャル・プラデーシュ州でマヌルネコが初めて記録されたもの」とコメントしており、続けて、この証拠が、極限の環境で生きる野生ネコ科たちの多様性と適応力を示すものであることを強調しています。

マヌルネコは、いまもヒマラヤの高地で静かに息づいています。

地球には、私たち人間がまだ知らない生命の物語が、きっとたくさん隠されているのかもしれません。

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