マライヤマネコ、タイで30年ぶりの再発見!子連れのメスも確認
再発見の舞台になったのは、タイ南部ナラティワート県にあるプリンセス・シリントーン野生動物保護区です。
ここでタイ国立公園・野生動物・植物局とパンセラがカメラトラップを使った調査を行ったところ、2024年に13回、2025年に16回、合計29回にわたってマライヤマネコの姿が記録されました。
これはタイでは1995年以来の確認です。
さらに重要だったのは、子ネコを連れたメスも撮影されたことです。
これは、一匹がたまたま通り過ぎたというだけではなく、その地域で繁殖している可能性が高いことを示します。
タイ南部には、ただ生き残った個体がいるだけではなく、個体群が維持されている可能性があるのです。
では、なぜこのネコはこれほど長いあいだ見つからなかったのでしょうか。
それはマライヤマネコの体が小さく、夜行性で、しかも人が入りにくい湿地や泥炭湿地林を好むからです。
研究者が「いそうだ」と思っても、昼間に林道を歩くだけではまず見つかりません。
数そのものも少ないため、存在していても記録に残らない時期が長く続きやすいのです。
今回のような長期のカメラ調査があって、ようやく姿がとらえられたわけです。
さらに今回の発見は、長年の保護活動と生息地の維持が、実際に成果を生んでいた可能性が高いことを示しています。
パンセラの研究者も、失われたと思われていた種でも、生息地を守れば回復する可能性があると指摘しています。
もちろん、これで安心というわけではありません。
これらの調査結果は、IUCNレッドリストの再評価にも活用される見込みですが、個体数や分布範囲をきちんと見直すには、さらにデータが必要です。
研究者たちも、完全な再評価には今後数年の研究が必要になる可能性があるとみています。
つまり今回の再発見はゴールではなく、本格的な保全の出発点なのです。
水かきをもつ小さなヤマネコは、誰にも気づかれないまま、タイの湿地で生き続けていました。
今回の再発見は、自然保護がきちんと未来につながることを示した、とても力強く、そして嬉しい報告でした。

























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