多くのお店の人は、相手がAIだと気づかずに返答していた
調査結果を見ると、ギネスの価格にははっきりとした地域差がありました。
もっとも高かったのは首都ダブリンで、平均価格は6.75ユーロでした。
特に観光地として知られるテンプルバー地区ではさらに高く、ある店では1杯10ユーロという価格も確認されています。
ギネスビールはアイルランドを代表する飲み物ですが、場所によっては、もはや気軽な1杯とは言いにくい値段になっているわけです。
一方で、安い地域もありました。
中部や西部では価格が比較的低く、リーシュ県(Laois)では平均5.38ユーロでした。
さらに最安値として3.00ユーロの記録もあったようですが、これについては開発者自身も「からかわれた可能性がある」と見ており、少し疑わしい数字として扱っています。
しかし、この取り組みが面白いのは、単に価格差が見えたことだけではありません。
印象的なのは、AIと人間がごく自然に会話してしまったことです。
たとえば、ある電話対応した店の人は、「6.20ユーロだよ。もし払えないなら、こちらで出すよ」と冗談交じりに返しました。
別のパブでは、「25ポンドだよ」と明らかに高い値段で冗談を飛ばした後、「来るなら5ポンドにしてあげる」と続けました。
また、「値段を知りたいのですか?ぜひ店に来て楽しんでください。ここはアイルランドでは最高のパブですよ」と答えた人もいました。
効率だけを考えれば値段をひと言伝えれば終わりですが、人間のやり取りは必ずしも効率だけではありません。
おそらく、ビールの値段自体は安い方ではないのでしょう。あえて値段を伏せるような接客ががそこにはありました。
相手がAIだと分かっていれば、まず行わない対応です。
中には、怪しく感じたのか、「何人で来るのか」「どこから来るのか」「誰と話しているのか」と逆に質問を重ねた人もいました。
すべての人がAIに気づかなかったわけではなく、違和感を覚えた人もいたのです。
そして面白いケースもありました。AI同士が会話してしまった場面です。
ある電話ではホテルの自動応答システムにつながり、レイチェルと別の自動音声がかみ合わないやり取りを繰り返すことになりました。
レイチェルは「あらまあ」と4回言い、ホテルのシステムは延々と謝り続けました。
このループは繰り返され、結局ビールの値段を知ることはできませんでした。
今回の実験が示したのは、AIが文章生成だけでなく、現実の社会から情報を集める実用的な調査役としても機能し始めていることです。
しかも電話越しでは、相手が気づかないほど自然に振る舞える場面もあったということです。
便利さという点では非常に強力な仕組みですが、相手がAIだと知らずに会話していた人が多かったことを考えると、今後はその使い方やルールも問われていくでしょう。
ギネスビールの値段を調べるという一見ユーモラスな試みは、AIの有用性を示す象徴的な例となりました。
























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