動画を見るから眠れないのではなく、眠れなかったから動画を見る

調査にあたっては中国・河南省の大学で、6691人の学生に3か月あけて2回アンケートをとりました。
動画の使い方を14項目、睡眠を8項目で質問しています。
睡眠の8項目は「夜の症状」5つ(寝つき・夜中に目覚める・早朝に目覚める・睡眠時間・睡眠の質)と、「昼の症状」3つ(日中の気分・日中の体調・日中の眠気)に分かれます。
結果、大きく分けて3つのことが見えてきました。
1つ目は、たしかに「動画→不眠」の流れがあった点です。
影響の強さを表す係数β(相関とは別)で、「動画→睡眠」は0.03〜0.04ほどでした。
この数字は、影響の向きと強さを表す目盛りだと思ってください。
1に近いほど強く、0に近いほど弱い。
問題的な動画の使い方が、本来眠るはずの時間を削っている可能性があります。ここは予想通りです。
2つ目は、「不眠→動画」の糸のほうが、太く出た点です。
「不眠症状→動画」は0.10〜0.11となりました。
「動画→不眠」よりも「不眠→動画」のほうが係数が大きかったのです。
さて、ここで気になるのは、0.04や0.11という数値の小ささではないでしょうか。
そんなに大きな数値ではないように思えますが、これには方法による事情もあります。
心の不調を見るとき、昔ながらの考え方は「氷山モデル」でした。
水面下に「不眠症」という大きな本体が一個あって、寝つきの悪さや日中の眠気は、その本体が水面に出した先っぽにすぎない。
だから倒すべきは、隠れた本体だ――という発想です。
この研究が採るのは、まったく別の見方です。
「ドミノ並べモデル」とでも呼びましょう。
隠れた本体なんて想定しません。
症状の一つひとつを、独立した一枚の駒として床に並べます。
「寝つきが悪い」「昼にだるい」「気分が沈む」「動画がないと不安」――これらを別々の駒として置き、どの駒が、どの駒の”倒れやすさ”と結びついているかの配置図を描く。
不調を一個のかたまりではなく、駒の並び方として見るわけです。
見方を変えただけですが、科学の世界できちんと認められた発想の転換です。
この方法を使えば、並びのなかで「次の一枚を倒しやすい位置」にいる駒を、名指しできます。
ただそうした個別に要員をわけた結果として、個々の要因の影響力を示す数値βが、大づかみの原因より小さく出てしまう場合もあります。
しかし今回はそんな中にあっても「動画→不眠」よりも「不眠→動画」の流れのほうが大きな影響を持っていることが示すことができました。




































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