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社会不安が強い人は「他者が迫ってくる」と感じやすい / Credit:Canva
psychology

社交不安が強い人ほど「群衆が自分に迫ってくる」と感じやすい【接近の過大評価】

2026.07.15 06:30:02 Wednesday

社交不安が影響するのは、他人の表情や言葉の受け取り方だけではないようです。

韓国のカトリック大学校(CUK)の研究チームは、社交不安が強い人ほど、人がどちらへ歩いているのかという基本的な判断も「自分への接近」に偏りやすい可能性を示しました。

さらにこの傾向は、1人の歩行者だけでなく、10人分の歩行者からなる群衆を見た場合にも確認されています。

研究成果は2026年2月25日付で、学術誌『Cognition and Emotion』にオンライン掲載されました。

New research reveals how social anxiety alters visual judgments of walking strangers https://www.psypost.org/how-social-anxiety-warps-our-perception-of-nearing-crowds/
People are approaching me: biased ensemble perception of biological motion in social anxiety https://doi.org/10.1080/02699931.2026.2634108

社会不安が強いと「他者が自分に近づいてくる」と感じやすい

社交不安とは、人前で注目されたり、他人から否定的に評価されたりすることに強い不安を感じる傾向です。

これまでの研究では、社交不安が強い人ほど、相手の表情などを脅威のあるものとして受け取りやすいことが調べられてきました。

しかし外では、特に駅や歩道で人とすれ違うとき、私たちは相手の顔だけを見ているわけではありません。

体の向きや歩き方から、相手との距離や「こちらに来るのか」「自分の横を通るのか」を一瞬で判断しています。

そこで今回研究チームは、社交不安の強さが、人の歩く方向についての判断とも関係するのかを調べました。

実験に参加したのは、韓国の大学生147人です。

参加者には、頭、肩、腰、膝などの関節をの点で表した「人の動きを表した映像」が提示されました。

これは顔や服装などの情報を取り除き、歩き方と進行方向に注目させるための映像です。

光点だけでも、動き始めると人間が歩いているように見えます。

そして最初の課題では、1人の歩行者が0.25秒だけ表示されました。

人物は真正面の0度から、最大24度まで横へ外れた方向に歩き、参加者は「自分に近づいているか」を答えました。

続く課題では、10人の歩行者を0.5秒間表示し、群衆全体が平均的に自分へ近づいているかを判断させました。

このとき群衆には、真正面へ進む人と、横へ外れて進む人が混ぜられていました。

また研究チームは質問票で社交不安を測るとともに、抑うつ症状も調べ、その影響を統計解析で考慮しました。

その結果、社交不安が強い人ほど、単独の歩行者と群衆のどちらについても、「自分へ近づいている」と判断しやすい傾向が確認されました。

では、群衆を見るときには、具体的にどのような違いが表れたのでしょうか。

より詳しい結果を次項で見ていきます。

次ページ社会不安が強い人は「群衆全体がこちらに来る」と判断しやすい

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