「好意のギャップ」を乗り越えるための方法
好意のギャップを小さくするためには、「不安がなくなってから人と関わろう」と考えるのではなく、不安があっても少しずつ行動することが重要です。
臨床心理学者のナタリー・ダッティロ=ライアン氏は「社会的な自信を身につけるためには、実際に行動しながら自己認識を変えていく必要がある」と説明します。
これは、自信がある人になったつもりで振る舞う「アズ・イフ」の方法です。
たとえば、
・普段なら断ってしまう誘いを受けてみる
・自分から短いメッセージを送ってみる
・会話の場で1度だけ自分の意見を話してみる
など。
最初から堂々と振る舞う必要はありません。
これまで避けていた状況に少しずつ入っていき、「不安があっても、ちょっと行動できた」という経験を積むことが大切です。
そうした経験が増えると、「自分は人と関われない人間だ」という自己認識が、「緊張しても人と関わることができる人間だ」という認識に変化していきます。
他人と自分を比べるのをやめる
他人との比較を減らすことも重要です。
他人の社交性や人気、人間関係の広さと自分を比べ続けると、自分に足りない部分ばかりが目につきます。
しかし、好かれやすさは、会話の上手さや友人の数だけで決まるものではありません。
静かに話を聞けること、約束を守ること、慎重に言葉を選べることも、人から信頼される特徴です。
他人にあるものではなく、自分が持っているものに目を向ける必要があります。
自分への思いやりを育てる
また「セルフコンパッション」を育てることも有効です。
セルフコンパッションとは、失敗や弱さを抱えた自分に対して、他人に向けるのと同じような思いやりを向けることです。
会話でうまく話せなかったとき、「だから私は嫌われる」と結論づけるのではなく、「緊張していたのだから、うまく話せないこともある」と捉えます。
完璧に振る舞えなかった自分を責め続けるのではなく、人間なら誰にでもある失敗として受け止めるのです。
ポジティブ日記を書く方法も
自分を肯定する内容を日記に書く方法も有効だと、ライアン氏はいいます。
その日にできたこと、人から感謝されたこと、自分が誰かに示した親切、自分の長所などを具体的に書き留めます。
大げさに自分を褒める必要はありません。
「緊張していたが挨拶できた」「相手の話を最後まで聞けた」といった小さな事実を積み重ねることで、否定的な自己認識を少しずつ修正できます。
まとめ:「嫌われた感覚」は、事実とは限らない
人間関係のなかで不安を感じること自体は、珍しいことではありません。
相手の気持ちは直接見ることができないため、私たちは表情や言葉、行動から推測するしかないからです。
しかし、分からない部分を自動的に悪い意味で埋めてしまうと、実際には向けられている好意まで見えなくなります。
「嫌われたかもしれない」と感じたときは、その感覚をすぐに事実として扱わないことが大切です。
相手が笑ってくれたこと、質問を返してくれたこと、次の予定を提案してくれたことなど、自分が見落としている肯定的な手がかりもあるかもしれません。
実際に過、去の研究が示しているように、私たちは会話相手から、自分で考えている以上に好意的に見られている可能性の方が高いです。
あなたが「嫌われた証拠」だと思っているものは、自分に厳しすぎる脳が作り出した解釈にすぎないのかもしれません。






























