人生の意味を感じられないまま探す人ほど、仕事への冷めた感覚が強かった
詳しく見ると、人生に意味があると感じる人ほど、燃え尽き全体だけでなく、感情的消耗、シニシズム、不十分さのすべてが低い傾向にありました。
この関係は人同士の比較だけでなく、同じ人の中での得点の違いでも確認されました。
つまり、意味を感じやすい人が燃え尽きにくいだけでなく、同じ人でも普段より人生の意味を強く感じている時には、燃え尽きが低い傾向にあったのです。
一方、人生の意味を強く探求している人ほど、燃え尽き全体と3つの側面はいずれも高い傾向を示しました。
さらに人同士を比較した分析では、人生の意味を感じておらず、それを探し求めている人ほど、燃え尽き全体とシニシズムが特に高くなっていました。
ただし、同じ人の中で意味の存在と探求の組み合わせが変化した時にも、同じ相互作用が起きるとまでは確認されていません。
感情的消耗と達成感の低下については、人生の意味を感じているかどうかにかかわらず、「人生の意味の探求」が強いほど得点が高いという、より単純な関係でした。
研究者たちは、人生の意味を探求することが前向きな成長意欲だけでなく、「今の人生には大切な何かが足りない」という感覚を反映する場合があると考えています。
では、こうした結果からすると、人生の意味を探すことは「良くないこと」なのでしょうか。
そうではありません。
人生の意味を探すこと自体は、人生の方向性を見直すうえで自然で重要な心理的プロセスです。
しかし、意味を見つけられない状態が長く続き、答えの出ないまま強い焦りや消耗を伴って探し続ける場合には、心の負担が大きくなる可能性があるのです。
ちなみに、今回の研究には限界もあります。
初回1239人に対して最終調査の回答者は286人まで減っており、参加者の多くは白人女性の医療・福祉従事者でした。
コロナ禍という特殊な時期の自己申告調査であるため、ほかの職業や文化にもそのまま当てはまるとは限りません。
それでも今回の結果は、意味を探すこと自体が悪いのではなく、意味を感じられないまま探し続ける状態が、燃え尽きの高さと結びついている可能性を示しています。































