早食いは肥満側、遅食いは低体重側と結びついた
20代を通して普通体重だった人を基準にすると、健診記録の75~100%が肥満だった群で早食いと答えるオッズは、女性で1.47倍、男性で2.40倍でした。
反対に、健診記録の75~100%が低体重だった群で遅食いと答えるオッズは、女性で1.89倍、男性で2.45倍でした。
これは、肥満が長く続く側では早食い、低体重が長く続く側では遅食いとの結びつきが強かったことを示します。
女性の早食いでは途中の区分にわずかな上下があったものの、全体として肥満の記録が多い群ほど関連が強く、低体重側の遅食いでは男女とも段階的な上昇が見られました。
また、食事スピードの自己認識も比較的長く続いていました。
肥満が最も持続した群では、20代に早食いと答えた人がその後も同じ回答をした割合は、女性72.3%、男性79.9%でした。
低体重が最も持続した群で遅食いを維持した割合は、女性72.8%、男性68.2%でした。
さらに、低体重や肥満が長く続いた群ほど、その後も同じ方向のBMIを保つ傾向が見られています。
では、なぜ早食いと遅食いは、後の肥満と低体重にそれぞれ関連しているのでしょうか。
早食いでは、満腹感が十分に生じる前に食事が進み、摂取量が増えやすくなる可能性があります。
反対に、遅食いでは食事の途中で満腹感が強まり、十分なエネルギーを取る前に食事を終えやすくなる可能性があります。
ただし、今回の研究では摂取量や満腹感に関わるホルモンを測っていないため、これらは結果を説明する仮説です。
さらに、食べる速さは自己申告であり、観察研究であるため、早食いが肥満を、遅食いが低体重を引き起こしたとは断定できません。
観察期間が比較的短く、健康保険加入者のデータが日本人全体を代表するとは限らない点にも注意が必要です。
それでも、20代の食事ペースが長く続き、将来の体重履歴と結びつく可能性を示した点は重要です。
今回の結果が教えているのは、自分の食事スピードと体重の変化を一緒に考える大切さなのです。
そして若いころに適切な食事スピードを身につけておくことは、将来、適切な体型を維持するのに役立つかもしれません。






























