「1日約150分」のソーシャルメディア利用と「抑うつ」報告に関連
この関係を数値で見ると、ソーシャルメディアを1日60分多く利用している人では、「抑うつあり」と回答するオッズが約1.17倍でした。
さらに機械学習の判断材料を詳しく調べると、ソーシャルメディア利用は2019年以降、抑うつありと判別する際に特に大きな影響を与える項目となり、複数の指標を総合した11年間全体でも個人所得に次ぐ重要な要因でした。
そして利用時間とモデルの判断との関係を見ると、複数の年で1日約150分、つまり2.5時間付近から、ソーシャルメディア利用が「抑うつあり」の判別を押し上げる方向へ変わるパターンが確認されました。
これは「149分なら安全で150分から危険」という医学的な境界線ではなく、論文でも今後の追跡研究や実験で検証すべき仮説とされています。
研究者らは、社会的比較や他人からの評価、睡眠や現実世界での活動が置き換えられることなどを関連の理由として考えています。
とはいえ、こうした理由を今回の研究で直接確かめたわけではありません。
また、投稿やメッセージのような能動的利用と、眺め続ける受動的利用も区別されておらず、研究自体も横断的なため、ソーシャルメディアがうつを招くのか、うつを抱える人ほど利用時間が長くなるのかは判断できません。
それでも、ソーシャルメディアを取り巻く環境が大きく変化した11年間に、異なる成人集団で同じ関連が繰り返し現れた点は重要です。
「1日2.5時間」は絶対的な危険ラインではありませんが、日々のソーシャルメディア利用と心の状態との関係を考えるうえで、注目すべき判断材料となります。
もし、ソーシャルメディアの利用が1日2.5時間以上になっているなら、心の健康のためにも、調整できる点があるか考えてみるとよいでしょう。
































