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Google検索履歴で「気候変動」への関心レベルをランク付け。上位は影響が高いあの国

2018.09.14 Friday

Point
・Googleの「検索履歴」により、150の国における「気候変動」への関心レベルがランク付けされた
・関心レベルだけでなく、国の「経済状況」なども調査対象とすることで、気候変動の影響により「援助を受けるべき国」を明確にしようとした
・Googleが所有する膨大なデータは、様々な分野で活用される可能性を秘めている

1日で世界の誰よりも多くの「質問」に答えているのは、他の誰でもない 「Google先生」でしょう。そんな人々の関心が集積されるGoogleの「検索履歴」が、地域における「気候変動への知識」や、その「適応能力」を測るためのバロメーターとして働くかもしれません。

Using Google search data to inform global climate change adaptation policy
https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs10584-018-2289-9

オーストラリア、クイーンズランド大学の研究者たちは、世界150の国における検索履歴を調査し、気候変動への関心をランク付けしました。

その結果研究者たちは、気候変動による影響が大きな「フィジー」や「カナダ」といった国の人々が、気候変動に関する高いレベルの関心を持っていることを発見しました。

また、研究者たちは国による関心レベルだけでなく、その国の経済状態や気候変動のインパクトなども加味して、気候変動への「対応力」といった指標についても調査。これにより、どの国が真っ先に援助を受けるべきなのかを明確にしようとしたのです。

フィジーのビーチ

たとえばその指標において、「オーストラリア」と「ソロモン諸島」は同様に気候変動による高いリスクを抱える国ですが、国の経済力を考慮に入れれば、オーストラリアよりもソロモン諸島の方が援助を受けるにふさわしいとされます。

もちろん、インターネットへのアクセス自体が制限されている国もあり、Google検索のみを頼りにそのような指標を作成することには限界があります。しかし、気候変動への関心レベルは、これまで「アンケート」や「インタビュー」によって実施されてきたことを考えれば、今回提唱された方法は、スピーディかつ大規模な調査を可能としていることが分かります。

この研究からも分かるように、Googleが所有する膨大なデータは、様々な分野に活路を見出すことができます。現在Googleは、「ストリートビュー」作成のデータを収集する際に「大気汚染レベル」も測定しており、その有効活用が期待されています。

Credit: ISTOCK

膨大なデータは、国や大企業などの影響力の強い組織の意思決定の基礎となります。その多くを握っている “Google” という「超巨大企業」は、ある意味「国家」よりも強大な力を持っていると言えるのかもしれません。

気温上昇で自殺が増えているという研究結果

via: phys.org, mentalfloss / translated & text by なかしー

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