・「サンダルウッド(ビャクダン)」の香りが「ハゲ予防」に効く可能性が示される
・頭皮にも「嗅覚の受容体」が存在しており、その受容体がサンダルウッドの香りを「嗅ぐ」ことで毛髪の成長が促される
・今回受容体と結びついたのは「本物」ではなく「人工」のサンダルウッドだった
そろそろヤバい男性の皆様に朗報です。ある香りを嗅ぐだけで「ハゲ予防」になるかもしれません。その香りとは、「サンダルウッド(ビャクダン)」です。
新たな研究が、頭皮の毛穴がサンダルウッドの香りを「嗅ぎ取る」ことで毛髪の成長が促進されることを示しています。研究は“Nature Communications”で発表されました。
Olfactory receptor OR2AT4 regulates human hair growth
https://www.nature.com/articles/s41467-018-05973-0
毛穴には“OR2AT4”という「嗅覚」の受容体があります。過去の研究から、OR2AT4は「傷の治癒」に役立つことが知られていました。そこで研究者らは、その受容体に対し、髪の成長につながる刺激を与えられる方法を探しました。
実験に使われたのは、実際の人間の頭皮。提供したのは、「シワ取り」の整形手術を施した患者とのこと。
その実験でOR2AT4と結びついたのが、サンダルウットの香りです。しかし興味深いことに、「本物」のサンダルウッドの香りでは結びつきませんでした。効果があったのは、個人がアロマとして楽しむような「人工」のサンダルウッドの香りです。つまり、人工のサンダルウッドの香りを嗅いだときにのみ、OR2AT4が刺激され、髪の成長因子であるとされる “IGF-1” の分泌が促進されたのです。
また、“Phenirat” と呼ばれる、OR2AT4の働きを抑制する化学物質が混入された場合は、毛髪の成長は抑制されました。これにより、OR2AT4の受容体としての働きがいかに重要であるかがわかります。
研究者らは、小さな臨床試験において20人の女性に脱毛の減少が見られたことも報告しています。彼らは、さらに大規模な臨床試験を実施予定であり、その結果を来年の1月に報告したいと語っています。
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via: sciencealert / translated & text by なかしー