「乾燥させても必ず生き返る生物」をつくれるようになるかも?
もし今後、さらに研究が進んで「これがあれば乾燥しても必ず生き返る」という遺伝子がわかれば、その遺伝子を導入することにより「乾燥させても死なない生物」を作れるようになるかもしれません。
また、乾燥耐性というネムリユスリカの性質は、人の臓器の保存など多くの利用法が考えられます。
ネムリユスリカは放射線にも強く、宇宙での実験にも使われています。2005年、ロシアはネムリユスリカを31か月間も宇宙空間に出しておきましたが、その後、無事に生還しています。今は宇宙という過酷な環境に耐えられる実験生物は限られていますが、「乾燥させても死なない生物」ができれば、今まで解けなかった生命の謎が解ける可能性もあるのです。
SF映画『パッセンジャー』では、宇宙移民のために宇宙船の中で人工冬眠する…という設定がありました。人間がネムリユスリカの能力を獲得できれば、乾燥保存されたまま宇宙旅行することで本当に遠い星へ移民できるようになるかもしれませんね。
referenced: keio, nature, yahoo / written by かどや / edited by Nazology staff