■「想像の言葉」は形にできるのか?
しかし、これらのデータはすべて「話すことができる人」たちから収集されたものであり、本当に求められているのは「話すことができない人」の言葉を形にしてあげることです。
「想像している言葉」を解読することは難しく、この課題をクリアするための方法を見つけるためには大きなジャンプが必要となるでしょう。
1つのアプローチとしては、このインターフェイスを使用しながらフィードバックを続けるといった方法があります。つまり、使用者がリアルタイムでコンピューターの解釈を修正することでニューラル・ネットワークを訓練すれば、そのうち理想と現実が交わる地点に到達する可能性があるということです。
実用化に向けて越えるべきハードルはまだまだありそうですが、将来的に「想像した言葉」を話してくれる機械が誕生すれば、話すことができなくなった人々に会話の喜びを思い出させる「夢のデバイス」となることは間違いないでしょう。