出生前に生じる自閉症が生後のワクチン接種で起きるはずがない
そもそも、ワクチンが自閉症の原因になる合理的な理由は存在しません。これは、自閉症やそれに付随する知的障害の進行の仕組みからも明らかです。
胎児の脳の発達に関係している自閉症遺伝子は少なくとも99種類は存在し、その多くは脳細胞の遺伝子発現やニューロン間の情報伝達に関わっています。これらの遺伝子は、出生前の発達段階において、胎児の脳に解剖学的変化をもたらします。これは、ワクチン接種が施されるよりずっと前のこと。つまり、自閉症はゲノム配列が行われるプロセスの中で生じるのです。
ホテズ氏は、自閉症患者のコミュニティーに深く関わり、ワクチンの開発に30年の歳月と情熱を捧げてきたワクチン学者として、国民から集めた貴重な税金をワクチンと自閉症の因果関係を探そうとする無意味な研究に費やさないよう、米国議会に強く訴えています。どうせなら、自閉症患者やその家族のコミュニティーの支援に税金は使われるべきです。就職先の斡旋や心理カウンセリングなど、改善が必要な分野は無数に存在します。
また、自閉症の神経生物学や発生経路に関して、さらなる研究を進めることも重要です。調査が進めば、自閉症にともなう知的障害を和らげるための革新的方法を見つけることができるかもしれません。
様々な情報が飛び交うワクチン界隈。もちろん、ワクチンが自閉症に関係している可能性を100%否定することはできません。少しでもワクチンへの知識を深め、恐怖を和らげるためには、患者一人一人に寄り添う形での情報発信が必要となるでしょう。
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