■フランスの農学校にある鶏舎で、ニワトリの群れが迷い込んできたキツネを惨殺する事件が発生
■ニワトリには、厳しい階級制度があり、強い個体が食料を取り締まる一方で、群れを守る責任も負っている
■2016年に発表された研究によると、ニワトリには、攻撃的な行動特性と結びついている遺伝子が存在する
先祖の血が騒いだのでしょうか…
先週、フランス北西部のブルターニュにあるル・グロ・シェーヌ農学校で、鶏舎に迷い込んだキツネがニワトリの集団に惨殺されるという事件が発生しました。
ご存知かと思いますが、ニワトリを含むすべての鳥類は、恐竜たちの子孫です。今回は、まさにニワトリの眠れる凶暴性が目覚めた結果…なのかもしれません。
みんな集まれば怖くない!
キツネが迷い込んだ鶏舎は、日が沈むと光センサーが感知して、自動的に扉が閉まるシステムです。キツネはこれにより閉じ込められ、逃げ場のなくなったところ、興奮したニワトリの大群に襲われました。
鶏舎にはおよそ3000羽以上のニワトリが収容されており、鋭いくちばしで一斉に攻撃されたと考えられます。翌朝発見されたキツネは、鶏舎の隅でバラバラになっていたとのこと。
ニワトリを見つけたキツネは「宝の山に当たった」とさぞ喜んだでしょうが、それもつかの間、一瞬で地獄と化したのです。想像するだに恐ろしい…
しかしながら、ほとんどの場合、ニワトリたちが自分たちより大きな個体に対して勝利を収めることはありません。もしそうなら、養鶏なんて危険すぎてやっていられないでしょう。
農学校のパスカル・ダニエル氏は「まさに今回は群れとしての強さが発揮された例でしょう」とAFP通信に話しています。一羽ならダメでも、みんな集まれば怖くない、まさにニワトリ版スイミーですね。