
■私たちの太陽系の外にある惑星Proxima-bに生命が存在できる可能性がある
■Proxima-bを含む4つの地球に似た惑星には大量の紫外線が降り注いでいる
■40億年前の地球には、4つの惑星よりも多くの紫外線が照射されていた
果たして地球外生命体は存在するのでしょうか?
Proxima-bは、地球から4.24光年離れている惑星です。そしてProxima-bには岩石が存在していて、まるで地球のよう。地球と似ている惑星?そう聞くと、誰もが生命の存在を期待しますよね。
今回コーネル大学がProxima-bなどの惑星の紫外線環境を調査した結果、その可能性が明らかになりました。
研究内容は「Royal Astronomical Society」に掲載された論文に記載されています。
https://academic.oup.com/mnras/article/485/4/5598/5426502
地球に似たProxima-bという惑星に生命の可能性を発見したとき、天文学者たちは非常に喜びました。しかしすぐに、その喜びは落胆に代わります。
なぜならProxima-bは、現在の地球の250倍ものX線放射を受けていたからです。地球の250倍ものX線というと、間違いなく生命にとって致命的なレベルです。このような過酷な状況の惑星に、果たして生命が存在できるのでしょうか。
40億年前、地球上の生命は激しい紫外線から生き延びた

実は私たちが住んでいる地球も、40億年前はかなりの量の紫外線が照射されていました。なんと地球上の生命は、そんな過酷な環境下でも生き延び、さらに進化も続けてきたのです。
コーネル大学のリサ・カルテネガー氏らは、地球以外の惑星でも過酷な環境で生命が生き延びる可能性があると話しています。彼らは地球に最も近い、ハビタブルな可能性のある4つの惑星(Proxima-b、TRAPPIST-1e、Ross-128b、LHS-1140b)の表面の紫外線環境をモデル化しました。
これら4つの惑星には高エネルギーの紫外線が降り注ぎ、さらに頻繁にフレアを発する太陽のような赤い矮星を周回しています。フレアというのは、太陽の表面が爆発する現象のことです。こんな状況の惑星に、本当に生命が存在するのでしょうか。
惑星モデルでは、大気が薄れオゾンレベルが下がるにつれて、より多くの高エネルギー紫外線が地上に到達することを示されていました。研究者たちは、40億年前から今日までのモデルを地球の歴史と比較しました。
その結果、この4つの惑星に降り注いでいる紫外線量は、現在の地球よりは高いものの、40億年前に地球が受けていた紫外線よりかなり少ないということがわかったのです。
ということは、4つの惑星でも地球と同じように誕生した生命が、過酷な状況下でも生き延びて進化していく可能性も十分あるといえるでしょう。
むしろ、すでに地球に似た4つの惑星に生命が存在している可能性もあったりして…。夢が広がりますね〜。
https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/16930