「果汁100%=健康的」という思い込み
米国人の約半数は、1日に少なくともコップ1杯の甘味飲料を飲むという。炭酸飲料やジュース、エナジードリンクを飲みすぎると、体重増加や健康への悪影響に繋がることは、みんな知っている。だからこそ、これらに代わる健康的なチョイスとして、フルーツジュースを選ぶ人は多い。
ウェルシュ氏らによる調査は、砂糖でできた飲料が糖尿病や心疾患、肥満のリスク増大につながっていることを示した。だが、フルーツジュースとの関係は、はっきりとは明らかにはなっていないようだ。
繊維などを取り除いて果汁を絞ったフルーツジュースに対して、果物を丸ごとすりつぶして作ったホールジュースは、身体によい栄養素を幾分多く含んでるが、同時に糖分の割合も比較的高い。しかし、フルーツジュースが糖尿病や心疾患のリスク増大に関係しているのに対し、ホールジュースは関係していなかった。
フルーツジュースは、他の甘味飲料ほどの悪影響ないとはいえ、大人も子どもも摂取量を考え直した方がよさそうだ。ある専門家は、甘味飲料の摂取量を1日約118〜177ミリリットル(コップ約半分)以下に留めることを推奨している。…けっこう少ない。
またウェルシュ氏らは、スムージーについても言及。スムージーも、健康的な飲み物の1つとして世間には見られているが、栄養成分がものによって大幅に異なるだけでなく、健康への影響に関する調査が限られているようだ。それに、一般的にカロリーが高いことが多いので、日常的な飲料としては適さない。

では野菜ジュースはどうかというと、フルーツジュースに比べてカロリーは低いものの、塩分が多い場合があるので注意が必要だ。
フルーツジュースもホールジュースもスムージーも野菜ジュースも、他の甘味飲料よりはマシというだけで、決してガブ飲みすべきものではないということだろう。
今のところ、理想的な飲み物として水の右に出るものはなさそうだ。もし水に飽きた場合は、甘い飲み物の代わりに、お茶やコーヒーを砂糖やミルクを加えずに飲むのが賢明かもしれない。
reference: medicalxpress / written by まりえってぃ