Point
■AI会社「Hypergiant」が『アイアンマン』をヒントにした宇宙飛行士の新ヘルメットを開発
■ヘルメットにHUD(ヘッドアップ・ディスプレイ)が搭載されており、複雑なミッションに関する情報を視覚化することができる
■グローブに付いている「タグ」を見ることで、ヘルメットのセンサーが反応して情報が映像として映し出される
ついにアイアンマンの技術が現実となって宇宙進出か⁈
アメリカのAI会社「Hypergiant」が宇宙飛行士のための新ヘルメットを開発している。
その名も「HyperVSR」。
このヘルメットはフロント部分にヘッドアップ・ディスプレイが搭載されており、宇宙ミッションの情報を映し出すことができる。
同社CEOのベン・ラム氏によると、この装置は世界中で大人気のアメコミ映画『アイアンマン』からインスピレーションを受けたそうだ。ちなみにアイアンマンのHUD映像はこんな感じ。
同氏は「ディスプレイによって迅速な情報入手を可能にすることで、複雑な宇宙ミッションの手助けとなることを期待している」と話す。
タグとの連動でディスプレイに視覚化!
予測不能な事態が起きる宇宙空間では、ほんの数分で任務が急変することがある。そのためミッションが複雑さを増し、宇宙飛行士の安全面に支障をきたす恐れがある。
そこで「ヘッドアップ・ディスプレイ(Head-Up Display=HUD)」を用いて、宇宙飛行士の「やるべきこと」や「現在の状況」を視覚化するという試みだ。
情報はタグと連動してディスプレイに映し出されるという。
グローブには情報がインプットされている「タグ」が取り付けられており、それを宇宙飛行士が見ることでヘルメットが反応してディスプレイにアップされるという仕組みだ。
身体状況に関する生命維持情報や人工衛星などのホログラムが浮かび上がり、自分に必要な指示をすぐに受け取ることができる。まさにアイアンマンのHUDと同じメカニズムだ。
こうして情報が視覚化されることで余分な操作を省くことができ、宇宙飛行士の安全性も高まるという。
同社は現在、ヘルメット側部に搭載するためのソフトウェアを開発中であるとのこと。
試作品はすでに複数の軍事機関でテストされており、アップデートバージョンが今夏にも政府関係者を交えて正式に実証試験される予定だ。