奇跡のドッキング
Gräfener教授によると、死んだ星同士の結合はまったくあり得ないことではないとのこと。
今回のケースでは、同じ軌道上を周っていた2つの白色矮星が数百万年をかけて徐々に近づき、最終的にぶつかった結果、1つに合体した。
白色矮星同士がぶつかった衝撃で作られた星雲なので、水素もヘリウムも含まれていなかったのだ。
2つの天体が合体したことで質量も倍増し、強烈な光を生み出すのに十分な炭素および酸素量に達したようだ。
さらにJ005311は非常に強い磁場を有していることが予測されており、その影響で恒星風のスピードも加速しているという。
ただGräfener教授は「温度・風速などを考慮すると星はすでに寿命の終点に近いところにあり、すべてのエネルギーが枯渇すれば自身の重力で自然崩壊していくと考えられる」と指摘した。
死んだ星同士が奇跡のドッキングを果たし復活を遂げる確率は極めて低く、天の川銀河全体の中でも半ダースもないという。今回の発見自体が奇跡の出来事なのだ。
reference: sciencealert / written & text by くらのすけ