
Point
■鳥類が誕生する1億年前(今から2億5千万年前)に羽が出現していたことが判明
■爬虫類の鱗、鳥類の羽、哺乳類の毛の発達を促したのは同一の遺伝子制御ネットワークであり、中でも羽は早い時期に進化した
■大量絶滅後の急速な生理的・生態的変化に追いつけるよう、羽が断熱材として機能した可能性が高い
鳥が先か、羽が先か—?
最新の研究で、鳥類が誕生する1億年前、つまり今から約2億5千万年前に羽が出現していたことが明らかになった。恐竜・鳥・翼竜(空を飛ぶ爬虫類)への見方が、大きく変わりそうだ。
この説を唱えるのは、英ブリストル大学のマイク・ベントン氏が率いる国際チーム。論文は、雑誌「Trends in Ecology & Evolution」に掲載されている。
https://www.cell.com/trends/ecology-evolution/fulltext/S0169-5347(19)30140-5?rss=yes
鱗・羽・毛の発達を促す遺伝子制御ネットワーク
研究チームによると、1994年以降、中国で発掘された数百個の標本から、多くの恐竜が羽を持っていた可能性が徐々に明らかになってきたようだ。初期の恐竜は、系統樹上の鳥類の祖先にかなり近かったという。
研究チームは、ロシアで出土した恐竜クリンダドロメウスの化石調査の機会を得た。ラッキーなことに、この化石の脚や尻尾に、鱗に覆われた皮膚が驚くほど良い状態で残っていた。そして、全身にひげのような不思議な羽をたくわえていたのである。
クリンダドロメウスは、私たちが想像する系統樹上の鳥とは程遠い姿をした、正真正銘の恐竜である。その恐竜に羽が生えていたとは、驚きだ。
研究チームの一員であるダニエル・ドゥエリー氏は、ひな鳥の羽の発達を司る遺伝子制御を専門としている。同氏によると、ニワトリのような現代の鳥の脚や首にはしばしば鱗が観察され、これはかつて生えていた羽が鱗に転じた証拠だという。

爬虫類の鱗、鳥類の羽、哺乳類の毛の発達を促したのはすべて、同一の遺伝子制御ネットワークらしい。その中でも、羽はかなり早い時期に進化したようだ。