母乳は生き残るための補助食
分析の結果明らかになったのは、歯に含まれるバリウム濃度が極めて高いことだ。バリウムは母乳に多く含まれる物質であり、授乳中に形成される子供の歯は必然的にバリウム濃度が高くなる。この濃度は固形食物を摂取できる年齢になると次第に落ちてくる。
しかしA・アフリカヌスの歯は違っており、バリウム濃度の周期的な変動が確認されたのだ。これは固形食物が得られないときに、母親が自らの母乳を与えることで子供の栄養を補っていたと考えられる。
子供が6歳になっても母乳を与えることは、「奇妙な習慣」ではなく母親の愛情ゆえのものだったのだろう。
reference: theconversation / written by くらのすけ