夕方に、西の空の低いところで輝く星。明らかにほかの星とは異なる存在感に、気になる人が増えてきているはず。
その星の名前は、金星です。金星は明け方か夕方にしか見えず、1時間ほどですぐに見えなくなってしまいます。
明け方に見えるときを「明けの明星」夕方に見えるときを「宵の明星」といいますが、2019年は11月頃から来年の5月頃まで「宵の明星」の時期にあたります。
観測チャンス本番が到来
先月末は見え始めの金星と、日々沈むのが早くなって見納めの木星と土星、それに三日月が並んで見られると注目されたので、観測に挑戦してみた方もいることでしょう。
とはいえ、かなり高い建物からや、ひらけたところでないと観測は無理でした。そのときの金星と木星の高度は、10度ありませんでしたからね。
ちなみに、高度10度というと握りこぶしくらい。このこぶしを使って星の位置を説明する方法は、星空案内人®として解説をしているときにもよく使います。
11月はまだ見えにくかった金星ですが、日々高度を上げ、ようやく観察しやすい位置までのぼってきています。今は日没が早いので、観察が可能な時間が長いのもポイント。