宇宙空間が血流に影響を及ぼすか?
その後、治療は順調に続き、宇宙飛行士が地球に帰還する4日前に、希釈剤の投与を停止しています。大気圏への再突入時の衝撃が、身体に影響を与え、希釈剤に伴う出血が悪化してはいけないとの判断からです。
宇宙飛行士は、現在、無事地球に戻っており、血栓症も回復しています。
その一方で、モール氏は「宇宙飛行士に見られたDVTは無症状であり、血流の検査がなければ気づかれずに放置されていたかもしれない。もしかしたら、微小な重力環境が血栓を引き起こした可能性も考えられる。そのため、宇宙での滞在が血流に及ぼす影響については今後も研究されなければならない」と指摘します。
この研究は、今後、人類が宇宙進出する可能性を考慮すると不可欠なものでしょう。