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2600年間謎だった女性ミイラ「Takabuti」の死因が明らかに (2/2)

2020.01.28 Tuesday

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エジプト人じゃない⁈

また同時に、Takabutiの身体には、奇妙な特徴が複数見つかっています。

まず、普通の人に比べて歯の本数が1本多いことが分かりました。一般的には32本が普通ですが、彼女には33本目の歯が見つかっています。これは、総人口の0.02%にしか見られない現象です。

さらに驚くべきことに、彼女は遺伝子的に現代エジプト人よりもヨーロッパ人に近いことが判明しました。

分析により発見された「H4a1」という遺伝子データは、研究チームの知る限り、古代および現代エジプト人には見られないもののようです。反対に、この特徴はヨーロッパ人に見られます。

それからCTスキャンでは、新たに彼女の心臓が特定されました。

ミイラを作るときは、腐敗の原因となる内臓はすべて取り除かれますが、心臓だけは、知性や理性が宿る場所と考えられていたので、そのまま残されます

また、古代エジプトでは、心臓は死後の世界で取り除かれ、その重さにより、良い人生を送ったかどうかを判断されると考えられていました。

もし心臓が重かったら、冥界の獣アメミットに食べられ、二度と転生することはできません。これは魂の「永遠の破滅」を意味するのです。

パピルスに描かれたアメミット(中央右)/Credit: ja.wikipedia

Takabutiは、一体何者で、どのような人生を送ってきたのでしょうか。

まだまだ謎は深まりそうです。

ヴェスヴィオ火山の犠牲者から脳が「ガラス化」した遺体が発見される

reference: livesciencebelfastlive / written by くらのすけ

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