軟骨化石からのDNAとコラーゲンの検出
実験にあたり、バイユール氏らはDNAを検出する手段として、ヨウ化プロピジウム(PI)と4 ‘、6’-ジアミジノ-2-フェニルインドール二塩酸塩(DAPI)を使用しました。
PIは死んだ細胞の二重らせん構造を認識した場合、DAPIはDNAの3つ連続したAT塩基配列を認識した場合、それぞれDNAに吸着して、顕微鏡下で染色されて見えます。
研究者によって染色が行われた結果、どちらの試薬からでも反応がみられ、軟骨化石におけるDNA断片の存在が強く示唆されました。
またタンパク質の検出にあたっては、ニワトリから作られたコラーゲン抗体(Ⅱ型)とアルシアンブルーが用いられました。
コラーゲンはタンパク質の一種であり、軟骨化石にコラーゲンがあった場合、コラーゲン抗体が吸着して、アルシアンブルーによって青く染色されます。
結果は予想通り、軟骨化石は青く染色され、コラーゲンが存在している事実が示唆されました。