コロナウイルスはスパイクを使って細胞に吸着、侵入する
新型コロナウイルスの表面にあるスパイクは、人間の細胞を認識し、吸着して、細胞を騙して侵入する機能があります。
ですがスパイクの構造はとても複雑で、さらに動的な変形機能も持っています。スパイク構造について詳しく知りたい人はこちらの記事を参照してください。
今回のFolding @ homeを使ったプロジェクトでは、ターゲットとするタンパク質は同じスパイクですが、調べる内容は構造ではなく「折りたたみ」と呼ばれるタンパク質の形成過程になります。
タンパク質はアミノ酸が連なった長い一本の分子の線を、三次元的に折りたたむことで構築されます。
折りたたみには正負の電極が異なるアミノ酸同士による自然な変形の他、他のタンパク質の助けを借りる非単独な変形も含まれています。
そのため、計算パターンは膨大になります。
ですが、この折りたたみの過程を調べることは、構造を調べることと同じくらい、薬の開発にとって重要です。
折りたたみの過程が解明されれば、ウイルスが折りたたみによってスパイクを作ろうとするのを効果的に邪魔することができるからです。
スパイクが不良品となれば、ウイルスは人間の細胞が認識できなくなり、感染力を失います。
今回のプロジェクトは全世界のパソコンの演算力を合わせた圧倒的演算力を利用します。
調査形式はSETI型であるために、参加者は以前のようにゲーマーである必要はありません。