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絶滅種の「代役」を立てれば生態系が回復すると判明!麻薬王のカバがきっかけ

2020.03.26 Thursday

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Credit:depositphotos
point
  • 麻薬王が飼っていたカバが野生化した結果、生態系が回復する
  • 「絶滅種の代理」を連れてくることで、生態系を回復できることが判明した
  • 現在の外来種は、世界の生態系の一部を既に回復させている

多くの人は、今の世界の生態系が、昔と比べて大きく変化したと考えています。

近年にフォーカスするだけでも、生態系の破壊により、多くの生物が現在進行形で絶滅しています。

さらに、絶滅危惧種も年々増加しており、「絶滅」や「生態系の破壊」は世界的な大問題として危惧されています。

ですから、人々は「絶滅危惧種の保護」などの方法で、生物の絶滅を食い止めようとしてきました。しかし、これは一時的な作用にすぎません。

マサチューセッツ大学アマースト校の生物学・進化生物学のジョン・ローワン氏らの研究によると、全く新しい方法によって、生態系を復元し、生物の絶滅を恒久的に防げるかもしれません。

その方法とは、「他の動物に絶滅した生物の代理をさせる」というものです。

研究の詳細は3月23日、「PNAS」に掲載されました。

Introduced herbivores restore Late Pleistocene ecological functions
https://www.pnas.org/content/early/2020/03/17/1915769117

生態系破壊の原因

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生態系破壊の原因はいくつか考えられます。

生息地の破壊、乱獲、外来種の導入・増加、地球温暖化などです。

これらの原因によって、ある種の生物が絶滅すると、食物連鎖に影響を与え「絶滅の連鎖」が起こります。

例えば、環境破壊によってある地域からウサギが絶滅すると、そのウサギを主な食糧源としていた数の少ない肉食動物も絶滅する、という具合です。

このような変化は、時代と共に世界中で大規模に進行しているので、生態系は破壊され、絶滅種も増加しています。

対処法としての「絶滅危惧種の保護」は確かに効果があります。

しかし、生態系自体が元に戻るわけではないので、「保護」を解けば、それらの生物はいずれ絶滅することになるでしょう。

では、生物が絶滅しないためのベストで恒久的な方法とは何でしょうか?

それは、「生態系を以前の状態に復元し、維持する」というものです。

到底無理のように思えるこの方法ですが、「麻薬王が飼っていたカバ」によって現実味を帯びてきました。

次ページ絶滅生物の「代理」

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