ネオンが電子を食いまくる
太陽質量の8~10倍の星では、中心部に酸素・マグネシウム・ネオンを主成分とするコアができています。
このコアは電子の縮退圧というものによって、自重で潰れないよう星の重さを支えています。
しかし、星のコアが星の限界質量であるチャンドラセカール限界に近づいてくると、コアの密度がどんどん高まり、マグネシウムやネオンが電子捕獲という現象を起こし始めるのです。
電子捕獲とは、電子のエネルギーが高まったことで、原子核内の陽子が電子を食べてしまい中性子に変わってしまうという現象です。
これによって、星内部の電子が急速に失われることで、星の重さを支えていた電子の縮退圧も減っていき、さらに星は収縮していきます。
星のコアの中心密度が1010g/cm3(1立方センチメートルあたり100億グラム)を超えると、今度は酸素が燃焼を初めて、鉄やニッケルなどの鉄鏃原子核を生成します。
これらも星の収縮や、電子捕獲により発生する高熱によって原子核が分解され、自由になった陽子がさらなる電子捕獲を始めます。
この過程によって、中性子がメインのコア、中性子星が形成されていくわけですが、実際これが現実に起きている現象なのかどうかは議論が分かれていました。
今回の研究チームは、この過程を、新しく更新した密度依存性と温度依存性を持つ電子捕獲率でシミュレーションしたのです。
太陽質量の8.4倍という星のコアでシミュレーションを実行したところ、特にネオンが電子捕獲を活発に行っていて、これが原因となりコアが急速に収縮して中性子星が形成されることがわかりました。
新しい電子捕獲率の効果を考慮すると、酸素の燃焼は星の中心から外れた場所でも起こることがわかりましたが、それでもコアは熱核爆発を起こすことなく重力崩壊したのです。
これにより、星の中心には中性子星が形成され、星は重力崩壊した際、この中性子星に落ちた外層の物質が弾かれて吹き飛び超新星爆発を起こしたのです。