- 宗教心が強い人ほどネコを飼う率が低く、無宗教者ほどネコを飼う率が高い
- 宗教心の強い人はペットを飼う動機が弱い
ペットの存在は、飼い主の不安や抑うつ感情を緩和してくれるなど、精神面で強いメリットがあります。
特にイヌやネコは、コミュニケーションが取れることもあり、ペットとして不動の人気を持つ動物です。
一方で、アメリカ・オクラホマ大学が発表した興味深い研究があります。
それは、宗教心が強く、信心深い人ほど、ネコを飼っている率が低いことです。逆に、無宗教な人ほど、ネコを飼う率も高いことが分かっています。
これには一体どういう事情があるのでしょうか?
研究の詳細は、「Scientific Study of Religion」に掲載されています。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/jssr.12637
信仰心が強い人ほどネコは飼わない
研究チームは、アメリカ在住の2348名を対象に、「ペットの有無」「飼っているペットの種類」「信仰している宗教の有無」などを調べました。
結果、進行する宗教を持ち、教会や礼拝に頻繁に通う人ほど、ペットを飼っている率が低いことが判明しています。
ペットを飼っている人の内、イヌが74.9%だったのに対し、ネコは40.3%でした。
興味深いのは、信仰心が強い人ほどネコを飼う率が低く、教会や礼拝によく通う人は平均1.4匹で、無宗教の人は平均2匹以上のネコを飼っていました。
研究チームは、この結果に対し、「宗教心の強い人は、ペットを飼うことで得られる安心感が、信仰や礼拝などですでに満たされているから」と推測します。
特に、教会や宗教的なグループに参加することで、人間関係や社会的な充足感が満たされています。
反対に、ペットを飼う人には、独り身の高齢者や独身者が多いです。これは、ペットを飼うことで、社会的な相互作用(コミュニケーション)の面で充足感を得ていると考えられます。