観測をつづける価値は十分にアリ!
しかし、メリーランド大学およびカリフォルニア工科大学の天文学研究チームは、「4月5日に撮影された画像で、核が細長く伸びている様子が確認できました。これは、主に崩壊の兆候を示すものです」と報告しています。
また、アメリカ海軍調査研究所のカール・バタムズ氏は、自身のツイッター上で「引き伸ばされた核は、良い兆候ではない」とつぶやいています。
So, you know how I was saying earlier that ATLAS might be ok “…as long as the nucleus is intact…”? Well, an elongated nucleus isn’t a great sign… ??
[via @Yeqzids and @aciqra, https://t.co/bcPzMvJ48g] pic.twitter.com/Vo8mNMHnVF
— Karl Battams (@SungrazerComets) April 6, 2020
実はアトラスが急激に増光していたのは、太陽熱によって核が溶けて、チリやガスを放出しているためだったようです。
ガス不足になると彗星は崩壊するので、事前に最悪のパターンも予想されていたのです。しかし、ホントに崩壊してしまうとは…。
一方で、バタムズ氏は「完全な終わりを宣言するのはまだ早い」といいます。
このまま彗星の変化を観測することには意義がありますし、もともと彗星は予測が難しい天体でもあるので、最後に何らかの大きな動きを見せてくれるかもしれません。また、双眼鏡なら見える程度にはなる可能性もあります。
観測をつづける価値は十分にあるようです。
- 4月5日の時点で、アトラス彗星が崩壊の兆候を見せていることが判明
- 中心の核が細長く伸び始めており、崩壊の前段階にある可能性が高い
https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/54784