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アトラス彗星が崩壊しそう? 専門家は「まだ希望ある」

2020.04.15 Wednesday

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核が細長く伸び始めている/Credit: Ningbo Education Xinjiang Telescope

昨年12月28日に発見された「アトラス彗星(C/2019 Y4)」は、太陽や地球の方向に近づきつつあると報告されていました。

このまま進めば、5月半ば〜5月末には地球から肉眼で見える範囲に入ると予測され、プロアマ問わず、天文好きから大きな期待が寄せられていました。

ところが、今月5日の時点で、すでに崩壊の兆候を見せていることが判明したのです。

絶景が見られるはずだったのに…

彗星は、チリを含む氷で出来た「核」であり、太陽に近づくことで表面が蒸発して、チリが尾のように伸びます。

いわゆる、流れ星よりも遠くに存在するので、一瞬で消えるものではなく、(観測可能な位置にあれば)流麗な尾を引いたまま空に止まって見えるのです。

この光景は極めて稀なことで、「彗星の核が大きいこと」や「太陽や地球に近づくこと」などいくつかの条件をクリアしなければ見られません。

アトラス彗星は、まさにそれらの条件を満たすものとして、期待されていたのです。

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4月2日時点のアトラス彗星 / Credit: Photographer Steve Pauken in Bisbee, Arizona

アトラス彗星は、発見時、20等級という微かな光を放っていました。これは望遠鏡でのみ観測可能で、肉眼ではとても見れません。

しかし、その後、驚くべきスピードで太陽方向に近づき、急激に明るさを増していました。3月半ばには8等級、末ごろには7等級まで増光したのです。

このまま行けば、5月末には、1等級を超える明るさになり、肉眼でも十分に観測できる予定だったのですが…。

こちらは、3月28日に撮影されたアトラス彗星の移動の様子です。動画はおよそ5時間分の移動距離に当たります。

次ページ観測をつづける価値は十分にアリ!

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