2020年4月21日、琉球大学の久保田氏らが、日本の生物多様性に関するデータに基づいて、ウェブシステム「⽣物多様性地図化プロジェクト」作成したと発表しました。
公開されたウェブシステムには、日本に生息する植物の種類や、動物の種類、絶滅危惧種など、50以上の生物多様性に関連する項目を地図上に投影する機能や、各都道府県や市町村に生息する生物の数を調べる機能があります。
これらの機能は、研究者の環境開発や保全活動に活かされるほか、一般向けの教育やレジャーにも利用できると期待されています。
では私達がこのウェブシステムを利用すると、どんなことができるのでしょうか?
システムは下記のリンクから誰でも無料でアクセスすることができます。
https://biodiversity-map.thinknature-japan.com/
生物多様性ビッグデータが教えてくれる身のまわりの生き物たち
「⽣物多様性地図化プロジェクト」では、日本産の植物6632種や、脊椎動物969種、沿岸魚類2750種などの分布情報と、日本の生態系を脅かす外来種や害獣の分布情報、気候などに基づいて、以下の情報を得ることができます。
・レッドデータブック記載種数
・地域ごとの進化特異性
・観察情報の充足度
・地域ごとの保全優先度
・外来種数
・気温変化
これらの情報が地図の色分けによって視覚的にわかります。
上図が実際の操作画面です。上図①で知りたい情報を選び、②で地図か航空写真かを選ぶことができます。
さらにこのウェブシステムでは、各地域ごとに生物多様性や環境の情報がまとめられた保全カードを見ることができます。
それでは例として、東京都杉並区にどのくらいの生物がいるのか、またどのような土地が広がっているのかを調べてみましょう!