その他の要因
最初に触れたように、音は他にも温度や湿度の影響でも屈折を起こします。
空気の温度差は水場の近く(湖や池)でよく見られる現象であり、釣りを趣味にしている人は経験している場合があるかもしれません。
水は空気分子を冷却し、水面から離れた空気に比べて水面付近の温度を低くします。こうした温度差は、太陽の熱の影響が少ない早朝に顕著に現れます。
温かいほうが分子の運動エネルギーは大きいので、音も温かい空気では速く移動し、冷たいと遅くなります。
このため、音波は地表(水面)に向かって屈折し、あまり長い距離は移動できなくなります。温度差はこのように音の到達距離に影響を与えるのです。
告白するときや助けを呼ぶときは、風下に向かってするといいかもしれませんね。