- 木の年輪や氷に含まれるベリリウムなどの調査から、太陽は過去9000年に渡ってほとんど変動が無いことがわかった
- これは太陽とほぼ同じ条件の、サイズ、温度、年齢などの星と比較した場合に、極端に大人しい状態である
私たちにとってもっとも明るい天体であり、古来より様々な神様に例えられてきた偉大な星「太陽」ですが、どうも太陽は宇宙規模で見た場合、極端に大人しい星であるようです。
新たな研究で、太陽と同程度の規模の恒星の活動状態について調べた結果、太陽以外の似たような恒星は非常に活発に活動を行っていることがわかりました。
太陽は他の星から見れば、とてもおとなしいのかもしれません。
星の活動量
太陽など恒星の活動は、表面の磁場の状態から測ることができます。
磁場が活発な場所は、磁力線が集まって暗い黒点となって観測できます。
この磁場が活発になったとき、太陽嵐と呼ばれる地球の電子機器にもダメージを与えるようなプラズマの強力な風が起こります。
これは地球上の様々なものへも影響を与えます。
1610年以降、太陽の黒点については、かなり信頼性の高い記録があります。
また、木の年輪や極点の氷などに含まれる放射性炭素やペリリウムの分布から、過去9000年間の太陽活動についても調査することができます。
その結果、太陽活動のレベルは過去9000年間に渡って、大きな変動がない穏やかなものであることがわかりました。
9000年は太陽の寿命から見れば、ほんの瞬きするような時間に過ぎませんが、このような活動状態は、星としては一般的なものなのでしょうか?