ハワイ大学天文学研究所は、先月29日、「木星の3倍の質量を持つ太陽系外惑星」が新たに見つかったことを発表しました。
この惑星は、地球から約1243光年離れた恒星・ケプラー88の恒星系に属していることから「ケプラー88d」と命名されています。
観測には、W・M・ケック天文台(ハワイ)の高性能分光器が使用され、発見には6年という月日がかかったとのこと。
しかもその巨大さから、「他惑星への支配力はエンペラー級」だと称されているようです。
他惑星に対し支配的な力を持つ
ケプラー88dは、主星(ケプラー88)を楕円軌道で公転しており、1周にかかる期間は約4年です。
同じ系内には、すでに「ケプラー88b」と「ケプラー88c」という惑星の存在が知られています。
しかし、両方とも88dよりはるかに小さく、88bは海王星ほどの大きさで、公転周期はわずか11日。88cは木星に匹敵するものの、公転周期は22日です。
こちらの動画では、それぞれの公転のタイミングが忠実に再現されています。
Kepler-88 Planetary System from Keck Observatory on Vimeo.
88cのサイズは、88bの20倍以上に達するため、内側を行く88bの公転のタイミングに影響を及ぼしています。
ところが、新たに見つかった88dは、88cよりさらに巨大なため、2つの惑星に対し、かなり支配的に振舞っていることが予想されます。