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肉眼で見える? 地球から一番近いブラックホールがわずか1000光年先に見つかる (2/2)

2020.05.07 Thursday

前ページ一人だけ黒い三連星

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静かなブラックホール

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Credit: NASA/JPL-Caltech

ブラックホールといえば、直接は見えなくても、周囲に吸い寄せられた物質が摩擦を起こして明るく輝いています。

昨年撮影されたブラックホールの姿も、こうした降着円盤が放つX線の輝きをとらえたものでした。

現状では、人類は激しい活動をするブラックホール以外発見することができないのです。

しかし、すべてのブラックホールが周囲と激しく相互作用を起こして輝く降着円盤を持っているわけではありません。中には静かにただ存在するだけの、本当に真っ黒で何も見えないブラックホールも存在しています。

天の川銀河には、発見されたものよりずっと多くの死んだブラックホールとなった天体が存在するはずだと推定されています。

そして、そのほとんどは周囲と激しい相互作用を起こさず、静かに佇んでいると考えられています。

今回の研究は、慎重に観測を行えば連星系の中に隠れている、静かなブラックホールを発見できることを示しました。

今後は同様の連星系から、新しい未知のブラックホールが見つかる可能性があるといいます。

現在、研究者たちが注目しているのは「LB-1」という連星系で、これも二重連星ですが、実際はもう一つブラックホールが隠れた三重連星である可能性があるといいます。

それを確認するにはまだ長期の観測が必要なようですが、地球に近いブラックホールはこれからももっと見つかるのかもしれません。

この研究は、ESOの天文学者Th. Rivinius氏を筆頭とした研究チームにより発表され、論文は理論・観測に基づく天文学を扱う査読付き学術雑誌『Astronomy & Astrophysics (A&A)』に5月6日付で掲載されています。

ブラックホールから脱出しようとした光は、まるでブーメランのように引き戻される

reference: ESO,Phys/ written by KAIN

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