石炭紀の怪物「タリーモンスター」が脊椎動物だと判明! 決め手はケラチン
石炭紀の怪物「タリーモンスター」が脊椎動物だと判明! 決め手はケラチン / 3億年まえの石炭紀に生きてきたタリーモンスターは現存する生命とは似つかない形状をしている/Credit:nature
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石炭紀の怪物「タリーモンスター」が脊椎動物だと判明! 決め手はケラチン (2/2)

2020.05.09 Saturday

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脊椎動物はアゴより先に脊椎を獲得していた

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円口類は魚類ですらない異質で原始的な脊椎動物/Credit:nature

別の研究では、タリーモンスターが脊椎動物である場合、現存する種のなかで一番近いものは、ヤツメウナギ目の生物であるとの研究結果も出ています。

ヤツメウナギが属する円口類は狭義の魚類からも外れた存在であり(ウナギは魚類)、魚類・両生類・ハ虫類・鳥類・哺乳類など他の脊椎動物が持つアゴが存在しない異質な存在です。

これは円口類が、脊椎動物がアゴを獲得するより前に別系統に分岐したことを意味します。

このことから、脊椎動物はアゴより先に脊椎を獲得していたことがわかります。

タリーモンスターの口が奇妙なのも、ヤツメウナギのように、アゴとは別系統の口を手に入れていたからかもしれません。

研究内容はアメリカ、ウィスコンシン大学のビクトリア・E・マッコイ氏らによってまとめられ、4月28日に学術雑誌「gebiology」に掲載されました。

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reference: phys / written by katsu

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