12000年前の最古の神殿「ギョベクリ・テペ」には高度な幾何学的知識が用いられていた
12000年前の最古の神殿「ギョベクリ・テペ」には高度な幾何学的知識が用いられていた / 真上からみた構図。遺跡は円形の囲いにはめ込まれた外縁の石柱と、中央部にある2本の巨大な石柱によって1つの単位を形成する/Credit:Cambridge Archaeological Journal
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12000年前の最古の神殿「ギョベクリ・テペ」には高度な幾何学的知識が用いられていた (3/3)

2020.05.17 Sunday

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石柱に掘られた動物は何を意味するのか?

画像
Credit:wikipedia

また遺跡が計画性をもって一度に建設された場合、必要とされる労働力は500人から数千人に跳ね上がるとのこと。

そのため研究者はギョベクリ・テペの初期遺跡は、狩猟生活を送っていた人類の資源の、ほぼ限界量を投入して作られたのだろうと結論付けました。

しかしながら、どのような理由で、また何者が、狩猟生活を行っていた人類の部族を束ねて、その資源と労働力を限界まで供出させたかは不明のままです。

ですが、それほどの労働力と資源を投入した初期遺跡も、炭素測定を使った分析によって、1000年後の紀元前9000年前後に放棄されたことがわかっています。

またこの時代には文字が存在しなかったために、遺跡が作られた理由もわからないままです。

読み取れる唯一の情報は、石柱に記された複数の動物の彫刻だけです。

石柱にはライオン、ウシ、イノシシ、キツネ、ガゼル、ロバといった哺乳類、ヘビやその他の爬虫類、昆虫や蜘蛛といった節足動物、そして鳥(とくにハゲワシ、鳥葬文化があった)が描かれています。

現代では一面の荒野であるギョベクリ・テペ周辺も、12000年前のには森が広がり、多くの動物たちがいました。

狩猟生活を送っていた人類にとって、動物はより身近な存在だったのでしょう。将来この動物たちから、何かヒントが得られるかもしれません。

研究内容はイスラエル、テルアビブ大学のギル・ハクレイ氏らによってまとめられ、5月に学術雑誌「Cambridge Archaeological Journal」の30巻、第2号に掲載されました。

発見された遺跡、実は違法ウィスキーの蒸溜所だった(スコットランド)

reference: sciencedaily / written by katsu
【編集注 2023.11.22 13:00】
記事内に一部誤りがあったため、修正して再送しております。

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