人類を脅かす「スーパー耐性菌」の誕生
さて、ここ数年、地球上で2番目に破壊的な存在である人間はファージに注目しています。
なぜなら、地球最強のファージが私たちを救ってくれるかもしれないからです。
昔、細菌はわたしたちにとって脅威でした。ちょっとした切り傷や一口すすった池の水が命取りになることもあったのです。
しかし、約100年前に、自然界の中で「細菌を殺す化合物を生産するカビ」、つまり「抗生物質」を発見。
抗生物質は非常に効果的で、これにより細菌は私たちにとって脅威ではなくなったのです。
ところが、生物である細菌は耐性を獲得し始めました。そして、ほぼすべての抗生物質への耐性をもつ「スーパー耐性菌」が生まれてしまったのです。
スーパー耐性菌は、今この瞬間にも世界中に広がり続けており、2050年にはスーパー耐性菌による死者数が癌死者数を超えると予想されています。
切り傷や風邪が致命傷となる時代に逆戻りしてしまうのです。