移動を検知する幸福回路が発見される

次に研究者は、脳のどの部分が移動に対して幸福感を与えているかを調べることにしました。
そのため、特に移動によって高い幸福を感じていると考えられる人間を選び、脳の活性化している部分を調べました。
結果、移動に幸福を感じている人間の脳では、記憶を司る海馬と快楽を司る線条体(共に黄色い部分)の活動に強い連携が確認されました。
これは、脳が現在行っている移動を過去の記憶と照合し、その移動に多様性と新規性が高い場合には「こほうび」として脳に快楽を与えていることを意味します。
記憶を元にした移動の評価と「ごほうび」としての快楽。これが移動によってもたらされる幸福回路の正体だったのです。