幸福回路は強化できる

また研究では、前日に感じていた幸福感の高い人ほど、次の日の移動の多様性と新規性を高くする傾向が示されました。
つまり移動によって幸福を感じ、幸福を感じていれば、さらに移動を大きくして、もっと幸福感を得るという正のスパイラルが起きていたのです。
このスパイラルに一度乗れば、誰でも海馬(記憶)と線条体(快楽)の連携はどんどん強くなると考えられます。
幸福を呼び込むための様々な自己啓発本やハウツー本が出ていますが、移動ほど簡単な方法はあまりありません。
自粛生活の中でも、散歩ルートや通勤・通学のルートを小まめに変えていけば、幸福回路はきっと答えてくれるでしょう。
研究内容はマイアミ大学のアーロン・ヘラー氏らによってまとめられ、5月18日に学術雑誌「nature neuroscience」に掲載されました。
https://www.nature.com/articles/s41593-020-0636-4#author-information