100点満点でジャッジ!1位に輝いた食品は?
研究チームは、日常的に食される8032点の食品を対象に、それぞれの健康上の利点と欠点を総合的に判断して、100点満点で採点しました。
採点評価では、ビタミン・ミネラル・タンパク質・加工の有無など、9つのカテゴリーに分けられた54個の「栄養学的属性」に基づいてスコアが付けられます。
これらのバランスを評価し、各食品の総合点を決定しました。
例えば、総合点が23点だと図の左下のように、83点だと右下のようなバランスとなります。
その結果、計8032点の食品の平均スコアは43.2点となりました。
最もスコアが低かったのは、スナックや甘いデザートで、平均スコアは16.4点。
反対に、青果食品は軒並み高く、果物は平均73.9点、野菜は平均69.1点、豆類・ナッツ類・種子類は平均78.6点となりました。
そして、チャートの上位には、生のラズベリー(100点)、野菜カレー(90点)、ヨーグルト(81点)、ツナサラダ(73点)がランクインしています。
これらの食品は、ビタミンやミネラル、食物繊維やタンパク質と、悪玉脂肪などのマイナス要因との比率から高い評価を得ました。
一方で、下位にタンクインしたのは、プリン・加工肉・インスタント麺(すべて1点)、チーズバーガー(8点)、ピザ(25点)などです。
これらの食品は、栄養価に比べて健康への悪影響が多すぎると判断され、頻繁に食べると肥満や心臓病などの発症原因となります。
生鮮食材では、魚介類が平均67点で最も健康的な選択肢であり、次いで鶏肉が平均42.7点、最下位は牛肉の平均24.9点でした。
研究チームは、70点以上の食品を食べることを推奨し、31〜69点のものは適度に食べ、30点以下のものはなるべく避けるべきと指摘しています。
研究主任のダリウシュ・モザファリアン(Dariush Mozaffarian)氏は、こう述べています。
「世間では『炭酸飲料は避けて、野菜を食べよう』と声高に叫ばれていますが、スーパーやレストランで具体的にどんな食品を選ぶべきか、混乱する人が多いです。
今回作成したフードコンパスは、既存の健康スコアリングシステムよりも優れており、人々が何を食べ、何を飲むべきかについての混乱を解消する手助けとなるでしょう」
また、研究チームは、フードコンパスをもとに、食品業界がより栄養価の高い食品や健康的なスナックの開発を進めることに期待しています。